


衣笠彰吾・トモセシュンサク/『ようこそ実力至上主義の教師へ』/MF文庫J/『ようこそ実力至上主義の教室へ』公式サイト
全ての日本国民が待ち望んでいた
「ようこそ実力至上主義の教室へ 11.5巻」
が発売されました!
11巻から4か月。
毎度のことながら、長い!
早く続きが読みたくて、その巻を読み終わったら手持ち無沙汰になるんですよね~。
それを紛らわすために何回も読み返すんですが。
さてさて。
以前から告知されていた通り、11.5巻では春休みでの出来事がつづられています。
それに加え、ネタバレになってしまいますが卒業式付近の話も収録されています。
綾小路と周囲のキャラクターたちとの間に、どのような変化が生まれたのでしょうか?
私の感想を交えながら11.5巻を振り返っていきましょう!
※ネタバレを含みますので、自己責任でお願いします
目次
少女は鏡の中の自分を覗き込む
何だって~!!!!!
コホン、失礼。
今回も最初は『独白シリーズ』が来るだろうと構えていましたから、少しビックリしてしまいました。
おそらく、読んだ方全員が同じように思ったはず。
今回の11.5巻は1つの節目でもありますから、誰の独白が来るんだろうとワクワクしていたんですよね。
まだ一度も独白していない堀北学あたりが来るのかな、と思ってみたり。
しかし、ふたを開けてみれば、あら、びっくり。
『独白シリーズ』じゃないィィィィ!!
そう思ったんですけど、これまでの巻を見直して思い出す。
〇.5巻は『独白シリーズ』がなかったぁぁぁぁ!!
そうなんです。すっかり忘れていました。
長期休暇になると誰も独白しなくなるんです。
不思議ですね。
それに加え、
通常の表紙イラストは2人で、〇.5巻の時だけ1人だったぁぁぁ!!
さて! 私の勘違い話はこれぐらいにして、内容について語っていきましょう。
堀北鈴音、覚悟のとき
晴れて高度育成高等学校を卒業することになった元生徒会長・堀北学。
その兄との最後の面会に臨む堀北鈴音の葛藤が描かれています。
数年間、実の兄に邪魔者のように扱われてきたのに、学校を去る兄に成長した自分をどうやって見てもらおうか、鏡の前で苦悩しています。
正直、管理人には鈴音の感情が分かりませんね。
管理人には姉がいますが、どうやって会おう、なんて考えたこともありません。
というか、ほとんどの人がそうのはず。
もし、鈴音の気持ちが分かるよ!って人がいたら「お問い合わせフォーム」からでも教えていただければ嬉しいです。
そして、この章の中に、この後の伏線があるんですが気づきましたか?
まあ、ばっちり書いてるので、すぐ見つけられると思いますが。
卒業式
色々あったけど、第1巻から登場していた堀北学が卒業する日がやってきました。
何だか感慨深いですね。
山内の時もそうでしたが、初期メンバーがもう見られなくなるっていうのは寂しいです。
2年生編が始まったら、また誰かがいなくなってしまうんでしょうね。
きぬきぬ~!誰も退学させないでくれ~!
綾小路勢力に新たなメンバー
章のタイトルは「卒業式」となっていますが、秘密裏にあることも行われていました。
それは、月城理事長代行に対抗する人員の確保。
引いては、坂柳理事長、そして教師を後ろ盾にすること。
それがどれほどの効果を生むのかは分かりませんが、きっと活躍するときが来るのでしょう。
個人的には、真嶋先生が綾小路のために尽力する姿は見てみたいです。
絶対おもしろい(確信)
堀北学と南雲雅
そして卒業式と言えば、先輩と後輩が別れを惜しむ場でもあります(管理人にはそういうイベントはありませんでしたが)。
当然その場には現生徒会長の南雲雅も現れます。
いつもみたいに堀北学を挑発してくるのかを思いきや、実力を認めているからこそ敬意を示す感じで終わりました。しかも、自分が卒業したら堀北学の後を追う、とも言ってますし。
どんだけ先輩のこと好きなんだよ。
そのうちBL本とか出そう。
デートひより
ひよりカワイイ
いいですね~、「デートひより」
日和とひよりをかけているんでしょう。
ひよりの私服姿も拝めたことだし最高の「ひより日和」でした。
しかも6巻の挿し絵で初登場したときと比べて、かなり大人の女性って感じでしたね。
私服だからなのか、見る角度が違うからなのか、よくわからないけど妙に色っぽい。
綾小路に対して気があるんじゃないか?ともとれる言動がありますし、そういうことなんでしょうか?
もしそうなら、恋をすると女はキレイになる、というのは間違いじゃないのかな。
池と篠原もついに!?
前々から仲良さそうにしていた池と篠原。
ようやく彼らにも春が訪れるのか!?
しかし、まだまだ先のようです。
池が篠原に告白するタイミングで綾小路たちの存在に気づいてしまったわけです。
しかし、もしタイミングが悪くなければカップルが成立したかもしれないということですよね。
池と篠原の痴話げんかも長く見てきましたが、その2人がくっつくというのはなんか切ないです。
ずっとドキドキしていてほしい。
そう。管理人は、恋人になることに憧れやロマンを感じないんです。
そこに行き着くまでの過程に興奮するというか、恋人になると急に熱が冷めてしまうんですよね。
ちなみに、これまでの人生で彼女は0人。
迷える子羊
またまた伊吹
長期休暇になると必ず出くわす伊吹澪。
個人的には伊吹ルートも作ってほしい。
屋上での一件があってから、伊吹との関係がギクシャクしてるんです。
せっかくイベントが発生してるんだから、伊吹のカワイイ一面をもっと見てみたいですよね。
男3人、便所で並ぶ
ところ変わってケヤキモール内の男子トイレ。
龍園と橋本が接触しているところに、意外な人物・Bクラスの神崎隆二。
一之瀬の腰巾着だと思われていた神崎がついに動き出すわけです。
でも多分、かませ犬でしょう。
この一年間で一之瀬を分析し、Bクラスへの攻撃は自分が防ぐと宣言しました。
でもね、やっぱりどう頑張っても神崎じゃ役不足でしょ。
なんというか、神崎にはカリスマ性を感じられないですよね。
Aクラスの葛城みたいに。
神崎、葛城、ごめんね。
ラブリーマイエンジェル帆波たん
そしてそして、今回一番楽しみにしていた一之瀬との場面。
まあ、とにかく青春ですな。
雨に打たれながら一緒に歩いたり、2人だけの空間にいるのにキスしなかったり。
管理人が予想していたシチュエーションとは異なりますが、刺激的なシーンでした。
「お花見をする」なんて予想していた自分が恥ずかしい!
そして、『一年後の今日こんな風に会いたい』なんて綾小路は言っていますが、ほんとに一年後どうなってるんでしょうね。
作中でも言ってましたが、現時点で一番力がないのはBクラスです。
綾小路の口ぶりからしても、一年後にはBクラスがDクラスになってる感じがしますよね。
そのとき綾小路と一之瀬が会って、綾小路は一之瀬に何を話すんでしょうか。
『介錯』するとありますから、何かしらの救済措置をほどこすはず。
しかし、どう助けるのかにもよりますね。
クラス全体を助けるのか、個人を助けるのか。
兄から妹へ
マジかーー!!!!
そう思ったのは読者全員だったはず。
そう、鈴音が髪をショートにしてきたんだー!!!
「少女は鏡の中の自分を覗き込む」のところで伏線があると話ました。
それがこの部分。
『鏡に向かって、自分自身に向かって、私は一度頭を下げた。
長い髪が揺れる。
そして顔を上げて、鏡から視線を外す。』
これまでの偽物の自分に感謝しつつ、頭を下げたのは偽物と決別する合図。
『長い髪』は偽物の象徴。
それを再確認し、鏡から視線を外すことで、今までの自分を終わらせる、ということです。
ここまでの過程には、学校を去る兄との最後の面会がありました。
どうすれば成長した自分を見てもらえるのか。
悩んだ末に鈴音が出した答えは、「髪を切る」ということだったんです。
兄の好みに合わせた髪型ではなく、本来の自分の好きな髪型にすることで、ようやく本当の自分を取り戻せたということなのでしょう。
鈴音がロングヘアだったのは、兄が『長い髪が好きだ』と言ったからだったんですね。
意外でした。
女の子の一面をしっかり持ってるんだなあ、としか思っていませんでした。
でもやっぱり違和感しかありませんね。
もうずっとロングの鈴音しか見ていなかったですし、ショートに慣れるまで時間がかかりそうだ。
少女感が増した鈴音も、これはこれでありかも?
最後に『学』呼びになったところも印象的でした。
なんというか、最高だね!
松下の疑念
お忘れではありませんか?
どうも松下千秋です。
すごく美人なのにモブキャラ扱いされていました。
悔しいです!(ザブングル加藤風)
えーとですね、管理人もすっかり忘れていました。
ごめんなさい。
松下? 松下? えっ、松下って誰だっけ!?
思い出すのに5秒くらいかかってしまいました。
それにしても超イキナリの登場。
今まで全然そんな描写はなかったのに、ここにきて「実は実力を隠してるんだ」ですよ。
でもなんという小物感。
同じく実力を隠している綾小路と比べると、明らかに格下。
自分に自信があるのはいいけど、綾小路の「本当」の実力には気付かないでほしいですね。
そして、管理人はここまで読んでいて思ったんですよ。
「あ~松下もヒロインに昇格かー」
しかし、その幻想は次の章で見事にぶち殺されるのです。
動き出す青春
最後20ページで何が起こるのか。
その予想は簡単でした。
伏線回収していない軽井沢恵との会話シーン。
しかし、この章を読み始めた管理人は、まだ「動き出す青春」というタイトルの意味を理解していなかったのです。
そう、
綾小路と軽井沢が付き合うことになったーーー!!!!!!
マジか。まさかこのタイミングで。
普通に軽井沢が赤面して終わりだろうな、と思っていたのに。
予想と全然違った!
えっ、じゃあ何?
これからの2年生編はカップルとして過ごすってことか?
なんという急展開。
やってくれたな、きぬきぬ。
しかし!安心はできません。
軽井沢と恋愛の教科書とし、それを読み終えた時『役目』を終える、と言っているのですから。
その瞬間は必ず来ると思います。
軽井沢を抱きしめている今、自分がどんな表情をしているのかは、本当は分かっている。
だけど、微笑んでいると祈りたい。
そう思った綾小路ですが、次の挿し絵ではいつも通りの無表情。
微笑んでいません。
それが何を意味するのか。
それは、軽井沢は教科書でしかないこと。
大切だと思っている人を抱きしめても何も感じないということは、軽井沢恵という存在は他と一緒で、綾小路にとって『道具』としか見られていないのです。
道具のままであり続けるなら、軽井沢には最悪の未来が待っているでしょう。
そうでない未来がくるのなら、その時は、綾小路が人生で初めて笑顔を見せるときでしょうね。
最後に
いやー、今回もおもしろかった。
というか、ビックリしたことが多すぎ!
1年生の最後の最後でとんでもない急展開になりましたね。
やるな~、きぬきぬ。
次巻・12巻からは学年が1つ上がるのと同時に、1年生も入学してきます。
ホワイトルームからの刺客にも気になりますし、今後のクラスの進退、ヒロインとの関係性など、今からワクワクドキドキです。
新情報が入り次第、当サイトでも紹介しようと思うのでよろしくお願いします。
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